読みごたえのあった鉄道本。
定刻発車―日本の鉄道はなぜ世界で最も正確なのか? (新潮文庫)
- 作者: 三戸祐子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/04/24
- メディア: 文庫
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鉄道に詳しくない人でも読めます。
この本を読むかどうかで福知山線の事故の見方が少し変わるんじゃないかと思います。
羽越線での列車脱線転覆事故も起こった直後であり、鉄道について考えることの多い今、読んで良かった本です。
この本では日本の列車が定刻運転されるのはなぜか、ということを紐解いていきます。
この本を読む前は、当たり前のことだと思っていた定時運転。著者は江戸時代にまで遡って参勤交代やお寺の梵鐘にその理由を探し求めます。
日本人に鉄道ファンが多いのは、日本の社会や文化と鉄道が密接にかみ合って動いているからじゃないかなぁ…私が鉄道ファンになったきっかけは、たぶん幼少期に父に連れられて見たSL走行シーン(C56 160)だと思うのですが、鉄道員のきびきびした動作や緻密なシステムでの連係プレーに興味を持ったからでもあるようです。
鉄道雑誌(鉄道ジャーナル、鉄道ファンとか)を読むようになって鉄道について少し詳しく知るようになってからも、ダイヤグラムの仕組みや運転業務の特集号をよく読みます。
この著者はこの本を書くにあたって、「あらゆる鉄道関連資料を徹底的に読まれた」*1そうで、最後に参考文献が列挙されています。この中には私が読んだことのある本もいくつか見られてなんだか嬉しかったりするのですが*2、この参考文献にあげられた本を読めば、もっともっと深い知識が得られそうです。
個人で買うには高すぎる本。置き場にも困りそう(苦笑)。図書館で探そう…。
復刻版 日本国有鉄道百年史 全19巻
鉄道技術発達史 鉄道技術発達史
宮脇俊三さんの本って、まだまだ出てるんですね。本屋でチェックしなきゃな…
- 作者: 宮脇俊三
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2001/06/01
- メディア: 文庫
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最近読書する時間が減っているので、少々分野が偏っててもとりあえず本を読んだほうがよさそうです…。
*1:櫻井寛さんのあとがき
*2: